【NARUTO】慟哭 サスケ視点

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途中小説× 妄想メモ書き○

タイトルつけちゃったけど、小説という形にはとてもなってない唯の妄想をそのまんま書いた代物。でもすっげー書いてて楽しかったのは何でなんだぜ。ただの鬱妄想なのにね。
イタチが死んだことについての後悔的なものを誰かに晒してみてほしかったらこんなことになった。そして勝手にぶちまけられた被害者はカカシです。

注意報発令:サスケが別人・自殺未遂・ご都合状況

ご都合設定説明。
大蛇丸にそそのかされて里抜け、はしてないサスケです。普通に木の葉で3年過ごしました。でも結構危ないところだったと思うですはい。里抜けしませんでしたが原作と同じような感じでイタチと戦い、同じ結末でイタチはお亡くなりになりました。その後マダラ様から七班全員に向かってイタチの真相を語られました。マダラ様はサスケを拉致ることなく一度撤退したよ。サスケはとりあえずその場ではマダラの話信じてないよって七班に言って帰ってきたよ。
そんなご都合状況で色々あったその日の夜のサスケさんです。
場所はうちはの居住地跡地の昔のサスケのお家な感じです。

ここまで書かないと状況がわからない代物に自分で悲しくなってきたけど仕方ないよね。だって小説という形にするまでが凄くめんどくさいんだ!(←………。

俺は、なんて愚かなのだろうか
俺は、何で生きているのだろうか
なあ、俺は、生かす程の価値があったのか

許せない。許せない。憎い、殺したい、殺したい、殺したい。

カチリと音がした。手のひらに何かが当たった。
ホルスターだ。中からクナイの柄が飛び出している。
手に取った。目の前に掲げた。
鋭い切っ先が見える。暗い部屋の中濁った光を宿している。

許せない、許せない、殺したい、死ね、死ね、死んでしまえ、死んでしまえ…っ!!!

憎しみを、胸のうちを全てそれに託して、思い切り振りかぶる。
ヒュ、と風の音が聞こえた。

ビチャ、紅が散る。
ポトポトと何滴か床に落ちた。それを目で追う。
次の瞬間、勢いよく胸倉を掴まれ、引き摺り起こされた。そして脳を揺らすような衝撃が走り、床に崩れる。ゴトンと重たい音がした。

左頬が痛い。
視線を上げると、カカシが凄い形相で睨んでいた。再び胸倉を掴まれ、起こされる。その手が震えていた。
右手が振り上げられる。また殴られるのだろうか。
だが、振り上げられたままガタガタと震えた腕は何秒かそのままを維持する。やがて突然抱きつかれた。

「あんまり、俺を怒らせないでよ」

息が苦しい。

「……お前、やっぱりあの話、本当だって思ってるんだな」

息が、苦しい。
必死に息をしようと口を開くが、底知れぬものを吐き出してしまいそうで急いで閉じた。頭が、真っ白になる。息が苦しくて、仕方がない。
薄暗い部屋の中だが、はっきりとカカシの姿が見える。その下にいなくても満月は煌々と存在を主張していた。そう、こんな夜だった。

「………泣いてた、あの時」

気のせいなんかじゃ、なかったんだ。

「……泣いてた、んだ……」

仮面の男の話は全てを信じた訳ではない。だけれども、幼き頃身の回りにあった理解できない言葉たちが、それで全て当てはまるのだ。
それでも嘘だ嘘だと否定した。誰よりもその話を信じたくなかったのは俺だ。だけれども

「イタチの、泣き顔と……最期の顔が、……頭から、離れない」

口にしたら、息苦しさが一瞬だけなくなった。必死に何かから抵抗し足掻き続ける苦しみから解放されたかのようだ。そして、すぐさまそれ故に悪寒が這い上がって俺を飲み込んだ。

「カ、カ…シ………俺……何も、気づけなかった」

絶望が、這い上がってくる。
体中から力が抜けた。カカシが俺を支えながら膝をつく。

「ハハ……笑えるだろ……?……滑稽すぎる。……だっせぇ…」

情けなさ過ぎて、涙が出てきた。それが更に自分を追い詰める。
まさか、あの憎しみと復讐を糧に生きていた長き年月が全て間違っていたのだなんて、今ここにいる自分が何もかも間違っていたなんて、何も知らずに大罪を犯していたなんて

俺は今まで一体なにを

結局、何もかもをこの手で手放したのは、消し去ったのは、俺じゃないか。
何も知らずに、何も気づけずに、愛し続けてくれた人の愛にも気づけず、求められるままに憎しみだけをぶつけた。一族の苦しみにも気づけずに、何も知らないままにたった一人生き残って、長い長い間、全くの虚無を生きた。なんてなんて許されない生き物。

許されない。許してはいけない。ありえない、救えない。憎い、殺したい。
そう、殺したかったんだ。殺したかったのに……っ!

「何で………止めたっ!!!」

ようやく、目の前の男は俺の邪魔をしたのだと気づき、煩わしくなり、鬱陶しくなり、憎くなって精一杯の力で突き飛ばす。それでも背中を流れて俺の腕を掴んだそいつの手は固く外せなかった。少し距離を作っただけだった。それどころか反対にそいつの顔を真正面から見る事になった。凄く、気に食わない顔をしていた。

「うざい!お前も死ね…っ!! 消えろ!! 消えてしまえ、消えろよ!」

何もかも、全部俺の前から消えてなくなってしまえ
愛に包まれていた記憶も、憎しみに堕ちた繋がりも、新しくできた暖かい居場所も、根元から何もかも忘却の彼方へ、二度と何も感じられない思い出せない所まで、俺というもの全てがこの世界から記憶の一欠けらも残さずに、なくなってしまえ

どれだけ罵倒しても、俺を掴んだ腕は力を失わなかった。
胸を思い切り殴っても、引き剥がそうともがいても、離さずじっと俺を見てくる。憎くて憎くて仕方がなくて、落ちたクナイを再び手に取り振り下ろせば、ようやく片方の腕を放してクナイを弾いて落とした。落ちたクナイを目で追い視線を落としたら、そこから戻ってこれなくなった。
ようやく自由になった片腕だが、それ以上何もする気になれなかった。
血に塗れた手が、あまりにも優しく俺の頬に触れたからかもしれない。体中から力が抜けた。何しやがったてめぇ。
ゆるゆるとカカシを見上げる。駄々っ子を宥めるような顔をしてやがった。イタチの最期の顔とかぶる。やめろ、おい、やめろ、やめろよ、やめてくれ

「……サスケ」

余りにも優しく名を呼ばれて、完全に追い込まれた。この声は知ってる。この声は、あの人の声だ。あの人たちの声だ。やめてくれ、やめてくれ、そんな愛情をこめて名を呼んでくれるな。俺はそれには応えられない。それに応える術を知らない。
俺はそんな奴じゃない。俺はそこまでしてもらうほどの価値ある人間なんかじゃない。これ以上俺を呼ばないでくれ

「ぅっ……うぅ……うぅうう……」

制止の声を上げたかったが、喉からは呻き声しかでなくなっていた。喉がぎゅっと締め付けられるような息苦しさが、またずっと続いている。体が勝手に震える。しゃくりあがる。息がうまくできない。ぽとぽとと、血でない液体が血に染まった床に落ちていく。
畜生、何でこんなに苦しいんだ。こんなのは知らない。こんなにも思っていたのなんて知らない。こんなにも愛していたなんて、知らない。こんなにも大切だったなんて、必要だったなんて、知らない。無くなってから全部わかるなんて卑怯だ。存在していた時は壊してしまわなければ狂ってしまうのだと思っていたのに、だったら俺はどうしたらよかったんだよ。
自分を騙すことなんて、しなければよかった。胸を突き破ってくるこの想いを、一切語ることができぬまま、正反対の言葉ばかりを投げつけそのまま別れとなってしまうなんて。俺だけが向けられた想いの重たさに気づくなんて、返すことができないなんて、伝えることができないなんて卑怯だ。卑怯だ。ふざけんな。
何でこんなにも、大切だったんだよ。何で殺してしまったんだよ。何で愛してしまったんだよ。何でこんなになるまで気づかなかったんだよ。こんなのは、耐えられない。とても耐えられない。

全てを投げ出して逃げることすら奪われた俺は、自分に向けることが許されなかった憎しみを全部カカシに叩きつけた。喚いて、また胸を殴って、引きちぎる勢いで腕を握り締め返し、延々と言葉にならない呻き声で憎しみを垂れ流した。

カカシは何もいわずに、ただ俺を抱きしめ受け止め続けた。

自己満足もいいところでした。ご馳走様です。
マダラの真相を聞いたときにサスケを支えてくれる人が近くにいてくれたらってずっと思ってたらこんなことになったです。同じ妄想でカカシ視点書きたいぜ!書くよっ!多分!楽しい!

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