死ネタルローの話。

OP妄想書き殴り
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死ネタルロ話しまーっす。

ルフィはたびたび戦闘で無茶して寿命縮めているってことで。(ロー君もだけど)

そうして短くなった寿命によって衰弱していったルフィぱいせんの元にロー君が駆け付け看取る妄想です。

 

当然ロー君はかけつけて、ルフィを診るんだけど、寿命でね。通常の治療では治しようがないんだ。

ルフィは、診断され前からそうだろうなって思ってたんだろうなぁ。それから、恋人同士のルロたんは最後まで一緒に過ごすんだ。

 

ベッドから出られる時間が短くなっていくルフィの姿。あのルフィが元気に駆け回れなくなっている姿を見て、かつてのラミを重ねてロー君には胸に痛みを覚えてほしい。

疲れてベッドに横になったルフィの横に立って、そっとその手を握って。

「……麦わら屋……おれには、お前を……治せる」

って。不老手術の話なんですよね。

そこまで言わないんだけど、ルフィにはわかっちゃうんだ。長い付き合いとちょっとの見聞色と、ちらっと聞いたことのあるオペオペの能力。

ローには、ルフィがそれを望まないだろうことはわかっていたんだ。永遠の命なんてものは、むしろ与えられたものを苦しめることになるだろう。親しき人と共に歳を取ることもできず、置いていかれる苦しみは筆舌に尽くしがたいだろう。それを強いてはいけないことを、ローはちゃんとわかっているんだ。特にルフィという人間が、それを望まないだろうことも。

でも、生きてほしい。死なないでほしい。置いていかないでほしい。

ただただ、その純粋な想いが、そして願いが、訴えとして口に出てしまった。

「それは、絶対やるな」

「……。」

「絶対、やるな。トラ男」

でも、やはり、ルフィはそれを望まない。

ぎゅっと、ローの眉が寄せられる。

今にも泣きだしてしまうんじゃないか。そんなローの表情に、ルフィも眉を寄せて、でも笑って。

明日は何をして遊ぼうって。明日はあれをしよう。トラ男、明日はあれがやりてェって。

短い時間をひたすらローと一緒に楽しく過ごすことを望むんだ。

ローは胸の内に狂いそうなほど渦巻いてる想いを必死に飲み込んで。「あぁ」って全部頷いて。ずっとルフィに付き合うんだ。

ルフィが望む、今はささやかな、ほんの小さな冒険をして。うまい飯を一緒に食って。海を眺めて、空を眺めて。いつもならもう少し素っ気なかったり、あまりの無茶に怒ったりするロー君が、たいていのことは全部望むとおりに付き合ってくれて。でも時々あまりにめちゃくちゃを強いたら、さすがにちょっと怒られて。でもそれがまた懐かしい感じがしてルフィはまた笑って。

そうやって、短いと言うには少し経つけど、二人にとってはあまりに短い時間が経って。

やがて、とうとう、その命の灯火が尽きるだろうときがきて。

ベッドの周りにはローが、そして麦わらの一味が。

ロー君は、また、ルフィのベッドのすぐ隣で、その手を取って。握って。

ルフィの瞼は、あまりに重く、でもそれを必死にこじ開けて、なんとかローの姿を見ようとしている。

そんな最期のとき

 

今が、本当に、最期の時で、この時を逃したら、もう取り返しがつかないんだって。

少しずつ呼吸が小さくなっていく。それが、どんどんとルフィが遠く離れていこうとしているのだと。いなくなろうとしているのだと。それがまざまざと見せつけられてて。わかってしまって。

ルフィは、「楽しかった。ありがとう」って、そう、言ってくれるのだけれど。

あのルフィが、満足してしまうのが、凄く辛くって。どこまでも好奇心旺盛のバカだって誰よりも知ってるから。どれだけ旅したって飽きないような男だから。だというのに、満足に終わらせようとしているのがあまりに似つかわしくなくて、それが腹立たしくて。

これからも変わらず、ずっとずっと冒険することだってできるんだと。この男の、こんな姿は見たくないと。

何より、死んでほしくないって。ずっとずっと、そうやって、楽しくけたけた笑って、好きなようにこの世界を自由に遊びまわっていてほしくて。

あの太陽な笑顔で、ずっといてほしくて。

駄目だとわかってても、やっぱり、死なせたくなくって、ぐっと右手に力がこもるんだけど

すぐにその右手をルフィに捕まれて。

ルフィは無言で、ローを見るんだ。

その眼の色が、ただただ黒いだけのその瞳が、あまりに深く見えて。

 

咎めているのだろうが、ただそれだけじゃなくて。ただただ、愛おしいものを見るような目で見られて。

右手を握る。ただそれだけの行為で、この男の想いを自分が受け入れることを、確信されているような、そんな腹の立つ目をしていた。

大好きな人の命を繋ぐすべを持っている自分に、それをやるなと強いるなんて、非道が過ぎる。これから、何度、この時を悔いて生きなければいけないのか。

自分だけ満足して、おれにばっかり、生きることを強いて。そうして、置いていくのか。

悲しくて、悔しくて、腹立たしくて、憎くて、

今すぐ、腹立たしいこの手を振り払って、自分勝手に命を繋いでやりたい。でも、こんなにも悔しいのに、どうしても、それができない。

こんな男を、愛してしまったばっかりに。

 

「…………っ!」

ぼろぼろと、涙がこぼれた。

情けない。

こんな、人目もはばからず勝手に涙が出るなんて、もうないと思ったのに。

ぼろぼろ。ぼろぼろ。

顔をくしゃくしゃに歪めて泣くローを初めて見て、ルフィは少しだけ目を丸めて、困ったような顔をして、でも、笑うんだ。

「……ありがとな」

って。それがまた、本当に腹立たしくて。

ぼろぼろ。

「ふ、うっ……うっ!」

もう嗚咽すら零して、ルフィの手を痛いほど握って、訴えるように握りしめて。必死にその温もりを探すように顔に寄せて、ボロボロ泣いてほしい。

「愛してる」

ルフィがそう言うんだけど、ロー君はもう、狂いそうな感情の渦で、嗚咽以外の何も口から出てこなくて。首を絞められたかのように言葉が出てこなくって。

ただ愛していると返すには、このやり場のない怒りと憎しみが邪魔をする。自分勝手に置いていくようなお前みたな奴は大嫌いだって、叫んでやりたくっても、でも、ただ怒りをぶつけるには、真逆の感情がまた邪魔をする。結局、すべての感情の渦の結果出てくるのが涙だけで。

伝えたいことがあるのに、伝えようがなくて、苦しくて仕方ないんだ。

でもそんなロー君の気持ちを汲んでね。ルフィには言ってほしいの。

「うん。愛してくれて、ありがとう」

って。それでまたロー君、ボロボロ泣くんだ。伝わって嬉しい反面、ふざけんなバカやろうって思いもあわせて、ぼろぼろぼろぼろ泣くしかないんだ。

ルフィは空いてる手で、ロー君の頭をそっと撫でて、

で、それから、ふと、ロー君の後ろに立ってずっと見守ってる一味の、ゾロへと目を向けて

「ゾロ」

「なんだ」

「トラ男を、頼んだ」

「…………あぁ」

って、やり取りしてほしいんだなぁ。

何度も大切な人に先立たれて、その痛みにボロボロになっちゃったロー君を、それでももう、自分が隣にいてあげられないから。一番信頼してるゾロに任せるんだ。

 

やがて必死に慰めるようにロー君の頭をなでていた手が、力尽きてベッドに落ちて。

そこで、初めて、「ルフィ……」って名前を呼んでほしい。

それでも、もう、せっかく呼んでやったのに。届かない。

 

そんな死ネタルローたん……。

不老手術という手があるのに、やろうと思えばできるのに、愛ゆえにできなくて苦しむ可哀そうなローたんを妄想したかったんだナァ。あとぼろぼローたんをゾロに頼むルッフィとか見たかったンダナァ……。

Comment

  1. はっか より:

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    • 内緒 より:

      はっかさんこんにちはーーーー!!!!
      うへへへ……闇の死ネタにお付き合いくださりありがとうございます。
      ルフィのありがとな!って素直に言う姿、ほんっとイイですよね……っ! わかります……っ! ゴッドODA氏が、確かSBSか何かでワンピースの人たちはありがとう以外の感謝の言葉使わないですねー。って感じの質問に、「サンキュとかそういうのじゃなく、まっすぐありがとう!のが心意気があっていいから!」みたいな感じに答えてらっしゃったの、めっちゃ感銘受けてたりします……!

      「愛してる」「愛してくれてありがとう」はほんと、その通りです……! 意図的ですね!
      ルフィからすれば、これだけ苦しい思いをしながらも、やっぱり自分のために不老手術使うことをやめて看取ってくれたロー君はいいやつで、本当に愛らしくて、「愛してる」って言葉は自然と出てきたんですが、ロー君からしたら、そりゃーもう溜まったもんじゃない言葉で。ブルータスお前もか!って感じで、コラさんも自分ひとり満足にロー君残して逝った時の言葉ですから、怒りと憎しみと愛倍増でw でも、あの時コラさんに自分も愛してるって、返せなかったことが、ロー君にとってすごく辛かったことなんじゃないかと私は常に思ってまして……! だから、本当は言葉を返したくて返したくて仕方ないんですが……妄想文章内で会った通り複雑な気持ちで言葉が出てこなくって。また、あの時見たいに言葉を返せない無念のままに終わるのか……!ってところで、ルフィパイセンが、ちゃんとロー君からの言葉のない愛を、ちゃんと受け取ってるよって伝えてあげることが、すごくロー君の救いになったって感じのね……! お話をしたかったんデス……!! 愛してくれてありがとう、は凄くロー君に言ってあげてほしい言葉だなぁって前々から思ってまして……。エースから受け取った愛を持つルフィが伝えるの、クルものがあるなぁ~って一人自己満足しておりました。ヘッヘッヘ……! ここに感情移入していただけるの嬉しいです////

      ロー君はきっと大丈夫じゃないですねぇ……(闇)麦一味たちにめためた優しくされてたら可愛いなって思いますが、なんだかんだ彼も命削る能力持ってますから、後を追うように数年後、たくさんの人たちに愛され看取られながら、やっと会いに行けるなって満足にお眠りになられるような気がします……。(闇萌え)多分2、3年かなぁ。
      こう、愛する妻に先立たれた旦那さんって、すごい死期が早いイメージがあるんですが、そんな感じです。(ルローだけど!)女性は強かにその後も長生きする感じですが、ロー君は寂しくて寂しくて死期早まっちゃうイメージしか持てないですよね月下美人……!! そういうところがスキです……!(闇が深すぎる)
      さすがに闇が深すぎて申し訳なくなってきたので、その後転生したルローが出会って涙を流して抱き合うビジョンがあるに違いないとだけ言い残しておきます!!!!!!!
      こちらこそお付き合い頂きありがとうござました/////