下書き保存放置してたから日付がおかしいかも
あの時、すべて決めたのだ。
一族の無念だとか、憎しみだとか、今まで肩にずっしりと乗っていた重みが全て押しのけられたかのように、内側からふと沸いて出た思い。それを自分で理解する前にやらねばならぬと体が動き始めていた。
よくわからなかったが、俺は負けたのだと思った。あいつの思いに負けたのだと
清々しくもあった。もういい。だって仕方ない。俺は負けたのだから。
うちはを犠牲に成り立つ木の葉。それが許せなかった。
何も知らずにのうのうと生きていく木の葉が許せなかった。だがこの男は頼んでもいないのにずっと追いかけ、そして今は俺と同じ憎しみに飲み込まれて泣くように咆哮をあげているのだ。
たった一人残された重責はその男になら置いてもいいと思った。お前になら、いいと思った。何より負けたのだから、仕方がない。
共に泣いてくれたお前が生きるためであれば、犠牲になってもいいと思えたんだ。
認めてやる。お前なら信じられる。お前はこの先、きっと二度とこのような憎しみを生む世界を許しはしない。代わりに今までの憎しみは、全て俺が連れて行こう。俺にしかできない、俺がやらなければならないことだ。
そう思ってナルトに全てを託し重たい荷を下ろした。ようやく俺は走り続けたこの生き様を追え、ゆっくり休める。そう思ったのに、だ
最後の力を振り絞り、万華鏡写輪眼で十尾の憎しみをこの身に取り入れ、永久に己の死体へと封印するはずだった。だが、ものすごい力で逆に十尾のほうへと引き寄せられたのだ。
それは十尾の力ではなかった。万華鏡は確かに十尾をおとなしくさせていたのだ。何が、と思ったとき、俺の腕をつかんだ者がいた。
にっこりと笑って、さっき俺がナルトにしたように、額を小突いた。
「許せサスケ。俺は、お前を守ると誓ったんだ。大丈夫、お前ならきっとやれるよ」
憎しみの塊、尾獣たちの陰の力は確かに俺と心中を果たした。だが、俺はそれに成り代わるように十尾となってナルトの腹の中に、檻の中に入ったんだ。
その隣に立っていたのは、イタチだった。
「にい、さ……ん……」
驚いている間にイタチは四散した。同時に冷たい檻は姿を変え、どこか懐かしい影を残した俺の住居となった。
10秒くらい経って、ようやく全てを理解した。してやられたのだ。あの馬鹿兄貴に何もかも。
「ふ……っ」
ふざけるな、と思いっきり叫んでやりたかった。どうしようもない遣る瀬無さと怒りに任せて誰の腹の中とも気にせず暴れてやりたかった。だがその前に同じ言葉を押し殺した感情で呟いた者が居たのだ。
「ふざけんなってば……おい、サスケ……なぁ、……なぁっ…!」
脳内にその声の主の見る世界が作り出された。俺の死体を必死に揺さぶりナルトは俺を責め続けている。もし俺が望むままに終わっていたのならば、すまない、と俺は思っていたのだろうか。同じ傷を先に抱いていた俺だというのに、同じ傷をナルトに負わせた。その罪は重たいだろう。だけれども、だからと言ってこんな形で罰を与えるのか?俺だけが損していないか?どうにも腑に落ちない。
畜生、畜生畜生畜生。
イタチの想いもナルトの想いもうちはの現実も何もかも俺には重たすぎる。もう嫌だ。やっと終わらせることができたと思ったのに。陰の力はもう無くとも、一族の無念に脳を焼き尽くすような憎しみは今も燻り続けているのに
眠りたい。愛しさも憎しみも全て届かなくなる場所へ、行きたい。
ここは九尾が封印されていたナルトの中。だというのならば、俺も封印されているのが妥当だろう。抑え付けてくれたらいい。意思すらも全て
この世界は本当にサスケに厳しくできていますね!
でーもこれーって、ぼくのあいなのー
ってことで原作もきっとどんでん返しでサスケ幸せになるよね><なるよね!
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