ディグレ21巻号泣余裕でした。
久々に注意いれておくと、ダイブはロニジュだよ!
暑い。
見渡す限り砂漠だ。あぁ、この前行ったあいつのコスモスフィアを思い出す。あれから結構な時間が経った気がするけど、そうでもなかったか。旅ってもんは忙しいものだが、ほんと怒涛の日々だった気がする。
あぁ、暑い。
同じ砂だらけの世界だというのに、あの世界とは全然違う。空は憎たらしいくらいに青く晴れ渡って太陽が攻撃的な光を送ってくる。そういえばあのコスモスフィアには太陽なんてなかったな。つかマジで暑い。あそこは温度もなかったっていうのに。
ちらりと横を見ればいつもより少し厳しい表情を浮かべているように見えるジューダスの姿。カイルとリアラは逸れた。最初はカイルがいないことに取り乱した。ジューダスに渇を入れられ今に至る。
本物の砂漠なんて始めてだった。何をどうすればいいのか、一面砂漠のこの世界でどこへ歩き出せばいいのかさっぱりわからなかった。導をくれたのはやはりジューダスだった。どうやら砂漠を越えた経験もあるらしい。本当に相変わらずこいつは何年も年上のはずの俺より物知りだ。
ぶっ倒れそうになったところで、ここの近くに住んでいるナナリーというやつに拾われた。カイルのことを聞いたがやはりさっぱりわからないそうだ。落胆しつつこっそりジューダスの顔を見たら、あいつも少し表情を曇らせた。こいつはこいつなりに、ちゃんと仲間を大切に思ってくれてる。最近はそれに気づけるようになった。思わず反発してしまったハイデルベルグでのときも、カイルと同時にその想いはきっと俺にも向けられたと、思う。
働く代わりにナナリーの家に居候させてもらえることになった。
連れてこられたホープタウンという町はデュナミス孤児院を思い出させ、思わず俺は懐かしい気持ちになる。居心地がいいというか、居慣れているというか。
反面、ジューダスはすごく居辛そうだった。まぁこいつは子供なんて嫌いだとか言いそうなやつだもんな。
案の定、子供たちの世話を頼まれたらジューダスはのらりくらりと交わして逃げようとする。
「お前ねぇ、世話になってんだから働けって」
「こいつらはお前に任せる。僕は適当なやつから毛皮でも剥いでくる。それで十分だろ」
確かに妥当な役割分担かもしれない。ナナリーもモンスターから得る材料には喜ぶだろう。だが、俺の中の何かが納得いかず「うん」と頷いてくれない。
「ナナリーにふーたーりーはこいつらのことちょっと見ててくれって言われただろうが。お前もたまには剣じゃなくて棒なり枕なり振り回して遊んでみろって。俺もお前と同じくらいの時にゃあ孤児院のガキたちと遊びまわってたぜ?」
「……ガキの相手の仕方なんて知らん」
「んなもん、簡単だって、普通に遊びゃいいだろうが。プライドとか捨てちまってさ、普通に子供のときみたいに遊べばいいだろうが」
そんなことを喋っている間にもホープタウンの逞しいガキどもはお構いなしに襲ってくる。ここでの遊びは戦いみたいになってるが、まぁ無邪気なごっこ遊びだな。
「って、いてぇ!こんの、よくもやったなー!」
「ぎゃははは!」
後ろから殴ってきた子供の腕をとっ捕まえてわき腹擽りの刑!ひぃひぃと笑いすぎて苦しみだした子供の姿に満足して放してやる。ほら、こんな風によ、と見本を見せたつもりで振り返れば、……何だろう、この目は。
ジューダスの目。表情。なんっつうんだろうか、無機的? 一切こちらに興味がないような、いや、興味がないというか、住んでるところが違う……ブラウン管越しにドラマでも見ているかのような傍観振りだった。
あぁ、そうか。本当にこいつは知らないんだ。ガキの遊びってものを
ガキとの遊び方なんて簡単。そう、昔みたいに、自分の子供時代と同じように遊べばいい。だが、こいつにはこうやって無邪気に遊ぶような子供時代がなかったんだ。
明らかに俺やカイルとは違う気品の高さ、身振りの違いから、こういう遊びとは縁のない世界に生きていたのだろう。良いとこのお坊ちゃんの遊びって、どんなんだろうか。ピアノでも端麗に引いて優雅に過ごしているんだろうか。さっぱりわかんねぇ。
「お前、ガキのころ何して遊んでたんだ?」
「………」
もう少しからかいつつその話題に花を咲かせようと思ったのだが、無言で通したジューダスの表情が硬かったからやめた。あの船の上での表情と同じだったからだ。別に今回は探りを入れたり疑ったりの気持ちで聞いた訳ではないのだが、話したくないと顔に出ていた。
行き詰って頭を掻く。
「はー。柄じゃねぇとかそういうのなしに、一度くらいやってみるといいぜ?こういうの。機会があったら俺ん家来るといい。ルーティさんから教わるといいぜ、ガキの相手の仕方。四英雄から教わるなんてありがてぇとおもわね?」
その時には俺が孤児だってばれるんだろうな。後ろめたいことなんてねぇが、少しくすぐってぇ。
そんな俺の気持ちを、ジューダスは嘲笑で返した。
「興味ないな」
あまりにも突き放した言い方に、思わずカチンと来る。
「食わず嫌いはよくねぇぜ?ジューダスちゃん」
「嫌いも何もない。僕にとって食べ物にすらなり得ない」
「……んだよ。……おめぇのそういうところ、嫌ぇだわ」
「生憎、好かれようと思ったことなど一度たりともないな」
「おい……!」
何で突然こんな攻撃的な態度をされないといけない? 何でそんな不機嫌になるんだよ。俺が、何したよ
理不尽な仕打ちに腹が立ち、背を向けて歩き出したジューダスの方を掴んで無理やり引き戻そうとした。だがそれ以上の強さで俺の腕はジューダスにより払われた。
紫紺の瞳が俺を射抜く。
その眼光はジューダスが俺に対して作った壁そのものだった。その眼に、俺はもう何も言うことができなかった。
ジューダスは一人ホープタウンから離れる。
「ちぇー。ジューダス連れねぇなーロニ」
子供が大人びた口調でそう言った。ほんと全く仰るとおり。
マジあいつ、何考えてんのかわかんねぇ。
半分寝ながら書いたので文章めちゃくちゃな気がするよっ
私も久々にこの前近所の子供たちと遊びました。みんなパワフル。そして懐かしさがはんぱない。ああいう全力遊びはたまにやると面白い。でも鬼ごっこはだめだな!かくれんぼが一番いいよ!鬼ごっこはがちで死ねる!
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