【TOD2】 dive 続き – 06 –

diveTOD2
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難産なう。
拍手ありがとうございます!///^p^///
大きな問題の一区切りって感じの第四階層は読み応えありましたでしょうか!私は第四階層の妄想思いついた時点でかなりたぎったのですっごく楽しかったれすぅううう
住民達のリオンを罵る声を書くのが辛かった><
そんな彼らに対してロニが「何も考えずに恨み言吐けるのは楽でいいよな(憤怒」って言ってるところは気に入ってます>w<


現実世界に戻ってからジューダスの意識が戻ってくるのを待って、俺はジューダスの名を呼んだ。
「ジューダス」
「……」
現実世界では未だに仮面を外しているジューダスはパチパチと瞬きを二回した。睫がすんげー長い。中々見れないこいつの素顔を思わずまじまじと見ていたら催促されるように「なんだ?」とジューダスが言う。俺はばつが悪くなってこめかみを指で書いてごまかした。
「あー、のな。今回のコスモスフィアがどんなだったか、ちょっと話していいか?」
「……あぁ」
返答に間はあったが、存外落ち着いた様子でジューダスは頷く。俺はこめかみから手を離し椅子に座った。
「町の皆が、リオンであるお前のことを恨んで、お前が処刑される世界だった」
「……」
ジューダスの表情に変化はない。第四階層で起きた出来事は本人に話すには重い内容だ。ジューダスの表情の変化を気にしながら俺は続けた。
「実は改変されたあのドームの世界で見た時も同じで、その時は俺はお前がリオンだと知らなくて、お前の処刑を止められなかったんだ。っつか、俺の目の前にドッペルゲンガーのようにもう一人の俺が現れて、お前を処刑したんだよ。ついでにしゃしゃりでた俺も一緒こたに処刑されちまったんだがな」
あまりに重たい内容に、最後は茶化してハハ、と笑った。ジューダスは俺が一緒に処刑された、の部分で少し顔を顰めただけだ。釣られて笑うまではいかずとも、いつもの皮肉でも聞かせてくれたら少しは場の空気が和らぐ気がするのに。……まぁいいか。
俺は笑いを引っ込めた。
「お前はずっとリオンだって知られたら俺がお前を復讐するんじゃねぇかって思ってたんだろ。……俺の両親のことも考えてよ」
「……」
「で、リオンだって知られた後も、俺のことだけはやっぱ引っかかってたんだろ」
ずっと沈黙しているジューダスの目が伏せられる。図星って顔だ。まぁ、表情読まなくてもコスモスフィア見てきた俺はそれが事実だって知ってるんだけどよ。
コスモスフィアでは全て完了している会話だが、現実世界のこいつにももう一度、しっかり伝えないといけない。これだけはしっかりと伝えてやらないと。
「そりゃあな、そのコスモスフィアの世界の住人みたいに、俺もリオンを恨んだことがある。ハイデルベルグの英雄門でクソッタレーとか言ってた奴と同じようにな」
神の眼を巡る騒乱の資料館で出くわした男を思い出す。ソーディアンのレプリカが展示されている場所でシャルティエとベルセリオスが飾られていない理由を一人熱演していた。ヒューゴとリオンへの恨みを自然と織り交ぜながら。この世界では殆どの人間がそうだ。あの時、ジューダスはどんな顔をしていただろうか。どんな思いだっただろうか。
俺も昔はそうだった。だが、今は違う。俺らに対しては、肩身の狭い思いなんて微塵も持って欲しくない。
「でも、今は、お前とリオンがどうしても同一人物に思えねぇ。だからさ、もういいんだわ。お前を仇だとかいう風には見れねぇんだよ。お前がどんだけ罪悪感もっていようがな。だから、俺は俺の知るジューダスを信じるぜ。正直、お前がリオンだって聞くちょっと前にはもう、お前の隠し事とかも気にならなくなってたわけだしな。あの頃にはもう、隠してることとか関係なく、お前のことを信じてたんだろうよ、俺も」
ジューダスの表情に怯えは見えない。少し憂いを帯びているように見えるが、第四階層をクリアするまでは現実世界でよく目にした、別離への怯えは感じられない。天地戦争の時代に来ても俺に対してどこか構えていたのも、なくなっている。きっと、第四階層をパラダイムシフトしたからなのだろう。本当に、良かった。
俺は歯を見せて笑う。これは、全てが解決したことへの再確認の儀式みたいなものだ。
「だから、お前ももう、俺に怯えるようなのは、やめろや」
「……怯えて、など」
「構えてはいたろ?いつ恨みを向けられてもいいよにー!ってな」
「……」
「でも、それはもういいんだ。もう、わかってるはずだろ?コスモスフィアでも言ったんだしよ」
ジューダスは目を瞑った。綺麗に整った眉がやや寄せられているが、表情は穏やかに見える。あぁ、大丈夫だ。こいつは今はもう、ちゃんと分かっている。コスモスフィアでも感じた、腹の底から膨れ上がるような歓喜が再び沸き起こる。思わず笑い出してしまいたくなる程の喜びだ。それを必死に抑えるも、頬が釣りあがってしまう中、俺はかつてのコイツの減らず口を思い出して言う。
「ま、なんだかんだで、俺はお前のこと好きなんだと思うぜ。多分、な。お前もだろ?俺やカイルのことが好きで堪らねぇっつってたもんな。飽きなくていいってよ」
「……ふっ……ふふ」
俺は眼を丸くした。聞き間違えたのかと思った。ジューダスが、笑い声を上げたのだ。息が漏れているだけのような小さなものだったが、僅かに肩が二回小さく震えた。
「そうだな。……あぁ、ちゃらんぽらんで、深く物を考えずに猪突猛進していく様は、本当に飽きない」
現実世界でも、ジューダスは穏やかに微笑んだ。あぁ、やっぱり綺麗だ。やばい。本当に。喜びに満ちる俺の腹が勝手に震えて笑い声を上げる。
「っぷぷ、ハハハハ!あぁ、そうだろ!」
嬉しくて、たまらなかった。笑いが止まらない程の喜びなんて、いつ振りだろうか。
「ロニ」
「ん?」
俺を呼ぶ声まで、柔らかく感じる。エルレインに見せ付けてやりたい。これが、幸福だ。
「ありがとう」
消しきれない憂いを帯びながらも、柔らかに微笑むジューダスの表情は、あまりにも綺麗だった。
エルレイン、お前にはわからねぇだろ。これが、幸福だ。
あぁ、良かった。本当に、よかった。こいつとずっと旅をしてきてよかった。ダイブをし続けてよかった。こいつを受け入れることが出来てよかった。一緒に居続けてくれてよかった。
掛け替えのない、大切な奴だ。

この、一見ここでハッピーエンドと取れる状況。
例えるならば、グレバムから神の眼を取り戻したところから、再度ヒューゴの手によって神の眼を奪われる前へ転換するのをどうしようかなぁああ
ロニが嫉妬してもっとジューダス知りたい!!ってなる感じに行こうとしてて、ロニのジューダスへの意識を一気に高めてるつもりなんですけど、ど、どう?おかしくにゃーい?この状態でロニ告白まで突っ切っても違和感ないかな?かな?
いや、ないはず。あのジューダスの微笑を見て落ちない男は男じゃない!
ただ、どっちかっていうと告白を受けたジューダスがどう反応してダイブを許すかですっごい迷走なう。
ロニ視点だからジューダスの心境を書きづらいので、ジューダスが心の中でどれだけロニを思っているか、が分かりづらいだろうからあんまりデレさせてもあれだろうし……。
でも第四階層クリアでかなりジューダスはロニにデレたんですよ!かーなーり絆されてます^p^ちょろいジューダスかわいい。全然ちょろくないけど。
パロ元原作では基本ヒロイン(ダイブされる側)は自ら主人公に、 主人公好き好き大好きダイブしてー>< って感じになってるから、正反対のジュダちゃんの現実世界書くのが難しすぎてはげる。
ロニ頑張ってジュダを押し倒してくれ。

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