【TOD2】 dive 続き – 10 –

diveTOD2
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拍手ありがとうございます!!
現実世界の謎の恋模様はどうでしたでしょうか……w苦手分野なので正直自信はないのですが、拍手で励まされつつ頑張ります><
私はやっぱり現実世界の恋模様よりダイブ世界の波乱万丈の方が滾ったりしますww
それにしても、やっとダイブできました><
第五階層……細かい設定で矛盾が生じて書き直しまくってたら時間がどんどん過ぎていきました(^ω^;;;
あとふと思いついたので第七階層とかに使えそうな台詞のメモとかしてた>w<第七階層早くかきてぇえええ一番波乱万丈な階層なんです。
ところで、内緒の文章力の無さからコスモスフィアの世界の表現に限界を感じて絵をかこうとしたのですが全くかけませんでしたwww特に第五階層の世界は面白い構造になっていると思うので(神の手と鎖の引っ張りあいっこw)分かりやすく見せたかったのですが><断念!
ではでは、コスモスフィア第五階層です!
※リアラのキャラクターが崩壊していますのでご注意ください。今回はそんなにですが次回からちょっと怖いです。



また小高い丘の上に出た。今回も、今までの階層で見てきた世界と同じだろうか。
脳裏にあの処刑台が浮かび、町の広場の方へと目を向けようとしたとき、その更に向こう、町を抜けた奥に異質なものを見つけて俺は絶句した。
何だ、あれ……手?
巨大な白い手が大地を鷲掴みにしている。異様に綺麗な白い手だ。やや発光しているようにも見える。その大きさは、目の前にある田舎染みた町など手のひらで隠してしまえるほどに大きい。
何度も瞬きをしてみたが、やっぱり手だ。他に、何か変わったところはあるだろうか。あたりを見回す。
何となく風景が変わっているような気がして、よく目を凝らしてみると、どこまでも続いているように見えていたヨウの世界の地平線が、無い、というか……インとの境の壁があった場所のように途切れて崖のようになっている気がする。遠目からではしっかりとはわからないが
世界が小さい浮き島のようになってしまった。遠くへ行ってしまった、あのインの世界のように。
そして今まで世界を囲むように張り巡らされていた鎖は、この島のようになった世界を雁字搦めにし、あの白い大きな手とは違う方向へ引っ張っているかのように斜めに張られている。白い手は、逆方向へ引っ張っているのだろうか。じっと見ていたら、なんだか世界がこの引っ張り合いのせいで斜めに傾いているような気がして来た。
「……何なんだ、あの手」
「神の手だよ」
思わず呟いた言葉に、心の護、シャルティエが応える。相変わらず唐突に現れるのな。後ろを振り向き、何も見えなかったから上空へと目線を動かせば、ソーディアンが浮いていた。いい加減俺の死角に入る登場の仕方やめてくんねぇかな。
「神の手って?」
「第一階層では砂で見えなかっただろうけれど、実は第二階層からずっとあったんだよ。気づかなかったんだ?」
あぁ、と相槌を打ちながら白い巨大な手を睨みつける。神の手……神、と言われるとやはり思い浮かぶのは
「エルレイン?」
「ご明察。坊ちゃんはエルレインの手によって甦った。その影響は計り知れないからね」
そう、か……なるほど。あれは、エルレインか……。
ならばあの手に引っ張られるのを防ぐように巻きつくこの黒い鎖は、……悪いものなんかじゃ、なかったのかもしれない。
それにしても、精神世界にああもでかでかと象徴があるなんて、少し腹が立つ。……俺の独占欲ちょっとやばいかもしれない。
「ところでよ、何でヨウの世界こんな小さくなっちまったんだ?」
前の世界では果てしなく平原が続いていた先を見て問う。
「あぁ、あれは幻みたいなものだよ。コスモスフィアって普通狭いものなんだ」
「へぇ……」
第一階層の砂漠から、ずっと果てしない先があった俺からしたら眉唾だ。
「君は行ったことがないからわからないだろうけど、実際に果てしなく続く平原に向かって歩いていたとしても、見えない壁にぶつかっていたよ。騙し絵みたいなものだね。随分と階層が深くなったから、真実だけが見えるようになってきているんだ」
そうか、と呟きながらとりあえず俺は広場へ目を向ける。ここから見る限り、あの処刑台は見当たらない。
ひとまず胸を撫で下ろしているとシャルティエが直ぐ近くまですーっと移動してきた。
「それにしても、君はもうダイブしてこないと思っていたよ」
シャルティエの言葉に思わず苦笑いする。前回はこれで最後という風に別れの挨拶を交わした。だというのに、そんなに間を置かずして俺は再び訪れた。
「まぁ……なんだ、その……」
思わず言いよどむ。なんだろう、言い辛い。なんか、交際相手の親に出くわした気分にかられた。心の守護者という役割にあるのだから、その認識はそんなに間違いじゃないと思う。
……決心しろ、俺。想いのままに発言していかなければ、曖昧な装いでは決してジューダスを手に入れることなんかできやしねぇ。
「俺、ジューダスのことが好きなんだ」
「知ってるよ」
「……あ、そう」
知ってたのかよ。内情の決心も虚しく、シャルティエからは随分と淡白に言葉を返されてしまった。
ふと、疑問が浮かぶ。
「お前、現実世界での出来事どこまで認識できてるんだ?」
「コスモスフィアに影響が出たものはわかるよ。当然だけど」
「ってことは、俺の……こ、告白は何かコスモスフィアに影響が出たのか!?」
宙に浮かんでいたシャルティエが小さく一回縦に揺れて「うん」と言った。これは頷いている動作なのか?
「今までコスモスフィアのロニはカイルに対して親馬鹿って感じで坊ちゃんに対しては疑り深いかったり、警戒しているようだったんだけれど……まぁそれは第四階層クリアからかなり抑えられたんだけどね。でもまぁ、それがさ、ほんの少し前から、坊ちゃんにいきなり“好きだ!”とか言い出すキャラになったんだもの」
おーおー。見事に影響でてんのな。決死の告白を他人……他……剣?……に知られているってのは何とも、恥ずかしい。
「坊ちゃんの妄想とか想像とかの可能性も考えたけれど、今までのキャラからは全く考えられない台詞を唐突にポンと言い出すようになったのだから、想像を超越する現実が起きた。つまり実際に告白されたのだと考えたよ」
「……素晴らしい考察にゴザイマス」
「伊達に心の護やってないからね」
はは、と乾いた笑いを零す。
「あーそれで……まぁ、ダイブしに来たってわけだ」
「君は本当に知りたがりだね」
「そうじゃねぇと、本当にあいつの支えになれてるとは思えないからな」
「それって自己満足じゃないか」
「……そう、だな」
分かっている。単に支えになるってだけなら友人としてはもう十分に心を開いてもらっていると思うし、分かり合えていると思う。それでも、全部を知りたいって思ってしまうのは俺の勝手な欲求だ。
シャルティエのコアがやんわりと光った。
「ま、別にいいけどね。坊ちゃんがこうしてダイブを許している以上、僕が止める権利も何もないし」
「……そっか。まぁ、また宜しく頼むぜ、シャルティエ」
「宜しくするかどうかは、僕の勝手だけどね」
こいつは相変わらずだなぁ。俺は苦笑しつつ、シャルティエが背後についてくる中、町へと降りた。
第四階層で処刑を前にざわついていた町は、今はあの穏やかな風景に戻っていた。よかった。さすがにあの状況を今後の階層全てに持ち越されるのは辛いものだ。ひとまずリセットとなったらしい。広場には処刑台の姿はカケラもない。
はてさて、今回はどんな世界になっているのやらと。ジューダスの姿を探して町中を歩き回ってみたが、見つからない。毎回かくれんぼから始まるのがコスモスフィアの掟かなんかなのか?
孤児院も入ってみたが、ルーティさんと子供達がいるだけだった。そういえば第四階層の処刑台付近にルーティさんは居なかったな。スタンさんも第三階層で僅かに接してからは一切会っていない。
ジューダスはスタンさんが亡くなっていることを知っているのだろうか。ルーティさんに聞いてみれば、スタンさんがこの階層でどのような扱いになっているのか確認が取れるかもしれないが、精神世界のまやかしとは言え、さすがに単刀直入には聞けない。
結局スタンさんの件は諦めて、再度ジューダスを探しに出る。町の中にはいないから、あとは外を探すしかない。
第五階層になってから町の外が一気に狭くなったからそんなに苦もないだろう。森がちょっと面倒だが。
そうして暫く町の外を歩いていると遠くからバタバタと足音が聞こえてきた。二人分らしきそれはどんどん近づいてくる。
木々の間から走って現れたのはカイルとリアラだった。
「お、リアラ、カイル」
「ロニ!」
リアラの手を握って走ってきたカイルは少し息を切らしている。いつもの楽天的な表情は鳴りを潜め、どこか緊張した面持ちで後ろを振り返っていた。何かに追われているのか?
「どうしたんだ?」
「ロニ、どうしよう!」
カイルはこちらを見るなり大きく両手を振りかぶって叫んだ。リアラも表情を歪めている。何か相当なことが起こっているらしい。カイルの説明をじっと待つ。カイルは切らした息を必死に整え、呼吸の合間に「ジューダス」と言った。
「ロニ、大変なんだ。ジューダスが!」
「ジューダスに、何かあったのか!?」
カイルの表情が更に歪められる。
「ジューダスが、リアラを攻撃してくるんだ!」
「……へ?」
思わず間抜けな声が出た。
ジューダスがリアラを攻撃?……いやいや、ない。ねぇだろ。ありえねぇ。
「なんだよ、なんか怒らせるようなことしたのか?また悪戯で雪球に石入れたときみてぇな」
「そうじゃないよ!!」
まだ可能性がありそうなギャグ落ちを予想してみたが、カイルとリアラの表情は変わらずシリアスだ。なんだこれ。
「なんか、よくわからないけれどジューダスがリアラになんか、晶術を解除しろとか言ってて……リアラができないって言ったら、ジューダスが、だったら戦うって言って剣を抜いて撃してきたんだ。俺達急いで……逃げてきて……」
俺は思わず空を仰いだ。
何で一個前の階層で大団円になったっていうのにまたこんな不穏なことになってるんだよ。
ぱっと見、カイルもリアラも傷を受けている様子はない。ジューダスが本気で切りかかったとしたなら動揺しているカイル相手に遅れを取るとは思えない。逃げることができたのだから、少なくともジューダスは本気ではないはずだ。
「わかった、とりあえず俺が見に行ってみるからよ」
「うん……俺達ここにいるね」
「おう」
片手を挙げて応え、カイルが逃げてきた方へと歩みを進める。
別れ際に、伏せられたリアラの表情がなんだか気になった。
はて、この階層は一体何なんだろう。そういや、晶術を解けって何のことだ?うっかり聞くのを忘れてしまった。まぁジューダスに聞けばいいか。
暫く歩けば黒衣が見えて俺は名を呼ぶ。
「ジューダス」
「ロニ……」
ぱっと見る限りジューダスの様子はいつもと変わらないように見える。
「さっき、カイルらに会ったぞ」
「……そうか」
ジューダスの視線が逸らされた。ってことは、やはりカイルが言っていたのは事実ではあるのか。
「何があったんだよ、とりあえず理由を言えよ」
顔をしかめながら尋ねれば、ジューダスの視線が戻ってきた。久々に見る、冷たい目をしていた。
「エルレインも言っていただろう」
皮肉気に口の端を持ち上げてジューダスは笑う。
おいおい、何か嫌な予感がして来たぞ。
「僕は、リオン……裏切り者だ。こうなる事は、容易に想定できたはずだ」
「……はい?」
「ロニ……お前は馬鹿だな。だから言ったじゃないか。深入りなんてするな、信じるなと……こういうときに、傷つくだけなんだ」
いや、意味が分からない。おいおい、悪役ごっこはもう済んだんじゃなかったのか?
呆気にとられる俺と違い、ジューダスだけが勝手にまた距離をあけようと言葉を続ける。
「それでもまだ……僕のことを好きなんて狂ったことを言うのか?」
「あのなぁ……」
呆れた。こういうことに関してはこいつは馬鹿だと思う。頑なに人と距離をとろうとする性質なのだろうが、こいつは本当に、俺がどういう人間なのかを全く分かっていない。戦闘では適切な距離の取り方、見極め方、相手の出方など完璧に見極めているコイツが、この場では全部空振っているから滑稽だ。
「馬鹿言ってねぇで、理由を言え。何度も言っただろうが。俺はお前が理由もなくそんなことする人間じゃねぇって知ってるってよ。理由を言え、理由を」
今更引き離したって、俺から距離を離すようなことしてやるわけがねぇだろ。いい加減気づけよ馬鹿。
冷たい物言いのジューダスとは違い、俺はいつも通りの、いやちょっと呆れの気持ちがにじみ出たかもしれないが、まぁ通常の態度で返した。
ジューダスは僅かに顔を顰める。
「……理由を言おうが、僕がリアラに剣を向けることは変わらない」
「何で?」
「ロニ……無理に理解する必要はない。苦悩するだけだ」
「お前は何も分かってねぇよ……ジューダス……本当に、何もわかってねぇ」
ちょっとイラッとしてきた。右手を額に当てて苛立ちを何とか押さえ込み、告げるべき言葉を組み立てる。
息を吸って、ジューダスを睨みつける。
「今更そんなことで俺を騙せると思ってるのか?ふざけんなよ、馬鹿にするのもいい加減にしろ」
ぴくりと、ジューダスの肩が動いた。
「もう俺はな、一つ前の世界の住民達みたいに何も知らず考えずで恨み言を吐ける人間には戻れねぇ。戻りたいとも思わねぇ」
自分の立場を置いて相手のことを理解する苦しみはジューダスが言うように辛い。だが、第四階層の処刑台を囲む住民達の一人に俺が紛れ込むなんて、嫌だ。
当たり前だ。だって、相手はジューダスだ。大切な人だ。
「もう手遅れなんだよ。理由も分からないままにお前を失う方が、よっぽど辛ぇ」
ハイデルベルグでカイルと俺の為に真摯に向き合い声をかけてくれたこいつを、体力は無いが華麗な剣術で舞うように敵を切り伏せる姿を、ちょっとからかえばすぐさま皮肉を返してくる不思議な心地よさを、ずっと一人で抱え込んでた寂しい背中に漸く少し寄り添うことが出来るようになった喜びを、そのことによって初めて柔らかい笑みを見せてくれたときの感動を、失うくらいならば、いくらでも苦悩してやる。
「俺は、お前が好きなんだよ。言っとくが、お前を好きになったことも、後悔しねぇからな」
好きだ。絶対手放さない。絶対離してなんかやらない。そんな強すぎる思いで、僅かに興奮したまま俺はじっとジューダスを睨みつける。今突然逃げ出すようなことになっても、すぐさま走って追いついてとっ捕まえてやる。
沈黙していたジューダスの目が冷たさを失っていく。ジューダスは降参だといわんかのように空を仰いだ。
「……そう、か……もう、全部遅いんだな」
やっと分かったかよこの野郎。気づくのが遅すぎる。
ジューダスは今度は少し俯き、消え入りそうな声で呟いた。
「すまない」
「次謝ったら殴るからな」
「……」
ずっとコイツは勝手に人のことを心配していた。事情を理解しているからこその苦しみや、深入りしてから敵対したときの苦しみを人に与えるのを嫌がっていた。……リオンの裏切りの件があるからなのかもしれない。だが、俺にとってはありがた迷惑だ。
ふぅ、と息を吐く。とりあえず第一段階はクリアだ。次は何でリアラを攻撃するようなことになったか、だな。
「で、何があったんだよ。晶術の解除だとかなんか言ってたらしいが」
ジューダスが俯いていた顔を上げる。あの冷たい表情は鳴りを潜め、いつも通りの仲間としてのジューダスがそこにいた。距離をとることは完全に諦めてくれたようだ。第一階層から続いていた距離取りをこうも速く諦めてくれたところを見るに、ジューダスも本当は分かっていたのかもしれない。さっきのは最後の悪あがきだったのかもな。
「ロニ、お前はこの世界の異変がわかるか?」
「異変?」
ジューダスの言葉に首を傾げる。異変つったって、コスモスフィアは変なことだらけだ。
住民が前回と一変したのも変化ではあるが、あれは元に戻ったともいえるし、そもそも前回と比べての異変なのか?異変……異変……。
ジューダスの背後、木の葉の間から僅かに見える真っ白な腕が視界に入った。その視線の移動を察したジューダスが目を細める。
「そうか、お前はわかるのか」
「へ?」
異変って、あの神の手のことなのか。
「ロニ、この世界は歴史の改変を受けている」
「……ほ、う?」
そりゃまぁ、現実世界でもその歴史を修正するために過去に戻ってるわけだが、いやコスモスフィアはコスモスフィアで何かしら歴史の改変が起きているっていう設定なのか?だとしたらここは改変された現代、ということなのだろうか。
俺が理解に苦しむ間にも、ジューダスの表情はどんどん険しくなっていく。
「世界を、元に戻さなければ」
強い意志を感じさせる言葉に、俺も思わず気を引き締め「そうだな」と頷いた。
「じゃあ、えっと、リアラに頼んで改変された時代に連れてってもらうか?」
そもそも、いつの時代を改変されたのだろうか。そこから確認しないといけないはずだが……何がおかしいのか全く分からない。そんなこを考えながら咄嗟に出た言葉だっただが、そもそもそのリアラをコイツが攻撃したんじゃなかったっけ。あ?訳が分からなくなってきた。
俺は困ってジューダスを見る。ジューダスは首を横に振った。
「不可能だ」
「ん?」
「リアラが歴史の修正を望んでいない」
へ?おいおい、この階層は何回俺の頭を真っ白にさせるつもりだよ。目を瞬かせている俺を余所に、ジューダスは後ろを、神の手のある方を一度見てからこちらに視線を戻す。
「あそこにエルレインが居る。エルレインを倒してしまえば歴史の改変は防げる」
エルレインまでいるのかよ。つか、歴史の改変を防げるって、過去に戻らずに倒して歴史の改変って防げるのか?エルレインを倒すことと歴史の修正はまた別なんじゃ……。
理解が追いつく間もなくジューダスは話を進める。
「だが、あそこに辿り着くことはできない。リアラが晶術による結界を張っている」
「……え?」
「つまり、リアラはエルレインに味方しているということだ」
漸くこの世界の事情が何となく見えてきた、が……いや、リアラがエルレインに味方?そんなの、
「んな馬鹿な!ありえねぇ!何かの間違いじゃないのか?」
現実世界のリアラは間違いなく俺達に味方して時間移動能力を使ってくれた。歴史の修正の為に千年前に連れてきてくれている。だというのに、なんでまたこんな世界になっているんだ。リアラがエルレインに味方するなんてとても思えない。
だが、ジューダスはそうじゃないようだ。
「リアラは決壊を解除しないと言った」
リアラはエルレインの味方をしていると、決め付けている。
「何か解除できない理由があるんじゃねぇのか?それだけでエルレインの味方してるって考えるのは早くねぇか」
「いいや」
再度ジューダスは首を横に振った。
「彼女は彼女自身の意思で阻害しているんだ」
それが絶対の真実だとジューダスは信じて疑っていない。
これは、どう受け取るべきなんだ。この世界の人物はジューダスの抱いた印象がそのまま形になっているはずで……。
そういえば、第四階層にもリアラがいたが、なんだか様子が現実世界とは違った。ラグナ遺跡で初めて会ったときのようにあまり感情を感じさせない神秘的で、それでいて冷たい感じで……現実世界のよく笑うリアラとかけ離れているように感じた。
こいつとリアラは何かあったのか……?
……考えていてもわからねぇ。
「とても、信じられる話じゃねぇ……とりあえずもう一度リアラと話をすんぞ」
「……」
リアラにしっかり確認を取らねぇと。俺は来た道を戻り始める。カイルとリアラが居るところへ。
ジューダスは黙って俺の後をついてきた。

ジューダスの悪あがきと第五階層の状況確認でした!
突然神様関連の話が沸いて出てきた感じになっちゃいましたね。フラグとして第二階層から神の手ちゃんとつけといたらよかったなぁ。正体ばれないために隠してた設定でもいいんだけれど、でっかい手が掴んでるくらいじゃわからないだろうから普通にあってもよかったね><;
まぁこのお手手は第五階層考え付いた辺りで思いついたので時既にお寿司なんですが><
それにしてもうちのロニさんがうちのジューダスちゃんの人と距離とりたい病に耐性つきすぎててワロシwww
中々温度差が縮まらない二人ですwでもじわじわ縮まってますww無駄に悪あがきするジューダスちゃんと、しっかり首根っこひっ捕まえてるロニさん かわいい。 でもジュダちゃんはまだまだ一筋縄ではいかない恐ろしいものを内に潜めてるので要注意ですぶひゃひゃひゃww
ちなみに第五階層の世界で地平線の向こう側がなくなって島状態になったのは、適当に理由つけてますけどメタ的理由を言うならば、鎖で神様の手と引っ張り合いっこするのに都合が悪かったからですw
神の手がコスモスフィアの世界が傾くほど影響を与える象徴になっているのは、それだけ理不尽な命を与えられたからです。酷いですよねー。エルレインの命令どおりに動く駒として再度命を与えられたわけなんですから。ゾンビリオンと変わりないですもんね。強制力の強いゾンビリオンは最強に鬼畜ですけどね!

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