ネタ妄想でワズワズの実とか言ってたやつ。ちまちま書いていこうかと!
もーーーめっちゃタイトル考えるの頑張った~~~~ワズワズの実って単語出すのが嫌でwwwwでも三周回って別にワズワズの実って単語に何も感じなくなってるけど、やっぱタイトルにするのは嫌だァ!!
あとwordpresめっちゃ使いづらくなってる気がするンゴォ……昔に戻してぇ……。って思ったら戻し方アッタァ!! 公式プラグインで昔の編集画面に戻せるやつあったのねーーーー!! もっと早く言ってヨォオオオオオオ!!!!
※7/17追記
清書しました。ブログで書いた落書き1.2の分を合わせてハートが夢見る医者 – 1 としてNovelページにアップしてます。
そんなわけでこっから下はブログに書いた方の落書き↓
サウザンドサニー号は海の上で濃い霧に包まれていた。
四方八方を覆う濃霧にナミは顔を顰める。これから敵地に向かうというのに、この霧はまずい。仕切り直すべきではないだろうか……。厳しい状況に歯噛みし、ナミは振り向いた。視線の先には同じように厳しい表情をして甲板に立つロー。ナミと同じく現状の厳しさに表情を険しくしている。
一行はとある海賊団のひとつを落とすべく船を進めていた。四皇のカイドウは倒したが、当時その場にいなかった傘下である海賊団が付近の島へ降り立ち、そこを牛耳ったというのだ。放っておけば勢力を拡大し、またワノ国を脅かすかもしれない。
かくして、麦わら・ハート同盟は再び二手に分かれ、その島へと向かっているのだった。
二手に分かれるとは言っても、今回はハートの海賊団クルーと麦わらの一味が別れ、ただ一人ローのみが麦わらの一味側へ同行する形となっている。ローの特殊な能力が起点となる作戦であるが故だった。ハートのクルーたちは得意分野である潜入と情報収集の為、一足先に島へ向かっている。もう敵地に辿り着いているかもしれない。そう思えば、あまり遅れてもまずい。しかし、こちらは潜水艦ではなく帆船だ。この霧の中、敵に見つかりいつの間にか囲まれていたなんて洒落にならない。
「トラ男……やっぱり一度引き返す?」
「…………いや」
ナミが聞いて暫く後、ローの表情が更に厳しくなった。同時に、船内の空気が一気に張り詰める。真剣な顔をしたサンジが扉を開けて甲板へと出てきた。
「もう遅い」
ナミが辺りを見回せば、濃霧の先に薄っすらと何かの影が見えた。どうも敵船に見つかったらしい。
「ルフィ!」
ナミは慌てて霧の中で遊んでいたルフィを呼ぶ。ルフィは呼ばれるまでもなく、既に臨戦態勢に入っていた。戦闘の気配を前にニヤリと笑い、麦わら帽子を押さえながらナミの前へと歩み出る。
「結構多いな」
同じようにサンジがタバコに火をつけながらルフィの隣まで歩み出る。同時にゾロが展望台から音を立てて飛び降りてきた。
麦わらの一味の主戦力が臨戦態勢に入ったそのとき、ぶわっと薄く緑色の膜のようなものがあたり一面を包んだ。それは敵船と思しき影を中心に、サニー号を軽く包み込む程の大きさで一瞬に広がる。避けようもなく、一同はその中にすっぽり包まれた。
「うわ、なんだコレ! トラ男の能力みてぇだ」
ルフィは目を丸くしてあたりを見回す。まさにローが能力を使った際に広がる青いサークルの色違い。なれば、これは悪魔の実の能力による攻撃と考えるべきだろう。未知の攻撃に備えるべく、一味の緊張が高まる。
「何かされたのか……? ん……?」
敵船の方へ厳しい視線を向けていたサンジは、ふと後ろの気配が揺らぐのを感じた。目を向ければ、ナミがふらりと崩れるように倒れるところだった。慌ててその体を支える。完全に意識を失っているようで、その体を支える為にサンジは膝を着く。
「ナミさん!」
「ナミ!? どうした!?」
「この変なサークルのせいか……!?」
触れてすぐに、その体が異常な熱さをもっていることに気づく。
「熱い……ナミさん!? ナミさん!?」
サンジは懸命にナミに声をかけるが、伏せられたナミの目は開くことはなく、その口からはぜぇぜぇと荒い息が零れるだけだ。
「ルフィさ~ん!! さっきのは一体何なんですか!? 敵の能力ですか!?」
船内からブルックが慌てて飛び出てきた。
「あの変な膜が広がってから、ロビンさんの具合が悪いみたいで!」
「ロビンもか!?」
「今、チョッパーさんが診ています」
ブルックの脇を通り過ぎ、フランキーも出てきた。
「厄介な能力者がいるみてぇだな」
「ロビンとナミだけ……か。女ばっかり狙いやがって、四皇の傘下にしちゃあ、随分と肝っ玉の小せぇ奴じゃねぇか」
ゾロは刀を抜き、鋭い眼光を敵船へと向ける。それはもはや影ではなく、しっかりと船の形を捉えられるまでに近づいてきていた。
サニー号よりも大きいその船の甲板。見上げればそこに相当な人数が見えた。ゾロは扱き下ろすように言ったが、姑息な手段を用いる割には一人一人が十分な実力を持っているのがわかった。この新世界の海を渡る四皇の傘下だけあって一筋縄ではいきそうにない。数十人はいる。カイドウの一味特有のゾオン系能力者も多数見えた。動物の姿へと変化するものたちが多くいる中、一人人型を保つ男が前へ歩み出てくる。
「くっくっくっく。カイドウを倒したって聞いたときゃあ驚いたが、これなら袋の鼠だろう」
男は目の上に手を当て、覗き込むように腰を曲げる。その目は卑しくナミと彼女を支えるサンジへと向けられていた。
「おれはワズワズの実の病人間。病と名のつくものならいくらでも操れる。お前達には過去に患った中でも一番大病だったものを復元してやったよ。完治してようと、体はしっかり覚えているもんなんだぜ?」
そう言ってくくく、と男は笑う。その身に宿す悪魔の実の影響なのか、纏う空気が淀んで見える。
サンジは苦虫を噛み潰したような顔をし、男を睨みあげた。
「そっちの女は随分と重病だったみたいだなあ? くくく……生まれてから今まで、一度くらいは高熱を経験してるもんだ。いくらカイドウをやったとはいえ、その力を百パーセント出せなけりゃ意味がねえ」
男はにやりと笑う。
「これで麦わらとハートの同盟も終わりだ! 行け、てめえら!」
その言葉を合図にゾオン系能力者が二人、サニー号の甲板に向かって飛び降りる。病で弱ったものを後はねじ伏せるだけだと、ただただ真っ直ぐに。
病を操る男は圧倒的有利を前に笑いが止まらない。こうして先制さえとってしまえば、いつだって後は力任せにぶちのめすだけだった。男の能力によって熱に浮かされた者が、ゾオン系能力者の圧倒的力を受け止めることなどできやしないのだ。
「ふは、はは、ははははは! ……は?」
仲間に叩き潰される麦わらの一味を想像し上げていた笑い声が、ふと止まる。
ゾオン系能力者の仲間である二人が、飛び降りた場所から動かない。その背が、肩が、僅かに震えている。同じだけの力に迎え撃たれたかのように。
病を操る男が目を丸くする。体の大きいゾオン系能力者の影に、麦わらのルフィと海賊狩りのゾロの姿が見える。ゾオン系能力者と比べれば小さく細く見えるはずの体が巨木の幹のように見える。病にふらつく姿など、どこにもなかった。
ルフィの拳が、ゾロの剣が、ゾオン系能力者の攻撃を真っ向から受け止めていた。ゾオン系能力者が驚いている間に、ルフィとゾロは反撃を仕掛ける。一人はルフィの力技に耐えきれず敵船へと吹き飛ばされ、一人は何とか身を翻してかわしたものの、思わぬ攻撃に慌てて距離を取る。
視界を遮る図体のでかいゾオン系がいなくなり、ルフィとゾロは真っ直ぐ病を操る能力者へ視線を向けて言い放つ。
「「風邪、ひいたことねぇから」」
「はっ……? なっ、んなぁ!?」
絶句した能力者に対し、ルフィとゾロはニヤリと笑って攻撃を開始した。
ルフィとゾロが普段と変わらず戦う姿を一瞥した後、サンジは腕の中のナミへと視線を落とした。
「それでこの熱か。あの野郎、とんでもねえことしやがって……」
ナミの額にそっと手を当てる。二年前のあの日と同じ、酷い熱だ。
「サンジ! おめえ、大丈夫か? ナミはどうしたんだ」
フランキーはサンジの元まで来るとナミを覗き込むように腰を曲げる。
「おれは大丈夫だ。風邪ひとつひいたことねえからな。フランキーも問題なさそうだな」
「オウ! なんたってサイボーグだからな!」
「あぁ……しかし、ナミさんは一度病気で死に掛けたことがあるんだ。あの能力者の言うとおりなら、その病気を再発症しちまってんだろう」
「オオウ!? 大丈夫かよ」
「チョッパーが治せるはずだ。ウソップやチョッパーの様子はどうだった? ……って、そういやウソップも病気知らずだっつってたか」
二年前、病に倒れたナミを前に会話したことを思い出す。風邪を引いたことがないから辛さがわからないと同時に首を傾げるサンジとウソップにビビが大層驚いていた。しかし、ルフィもゾロもウソップもそうなのだから、別に大して珍しくはないんじゃないかと、サンジは思う。ナミに意識があったのなら大声で否定していたことだろう。
「オウ、おれが見る分には元気そうにしてたぜ。チョッパーの手伝いと護衛しとくってよ。チョッパーも特に問題ないように見えたがな」
「チョッパーのやつ、やせ我慢してなきゃいいが……悪いがフランキー、ナミさんを連れて急いで医務室へ行ってくれ。あと、チョッパーに敵の能力の説明を。そうすりゃ、ナミさんを的確に治療してくれるはずだ」
「オウ。任せろ」
「丁重にな!!」
「わぁってる」
フランキーはナミを抱えると船内へ早足で向かう。サンジはそれを見送ると同時に立ち上がる。
先ほどから「ヨホホホホ」と特有の笑い声を上げてブルックがサンジたちを守るように戦ってくれていた。骨の病気とは無縁だったようで幸いだ。
元気に走り去ったサイボーグと、暴れまわるルフィとゾロ。笑いながら剣を振るう骨人間。それらを見て敵は「お前らバケモノか!?」と声を荒げていた。まさかここまで能力が通じないとは思わなかったのだろう。
しかし、倒れたものが少ないとはいえ、そのフォローにこちらは人手が割かれている状況だ。相手は四皇の傘下の海賊で、新世界を生き抜く実力者なのだ。油断はできない。
そういえば、とサンジは同盟相手のことを思い出す。先ほどから気配を殺しているのかその存在を感じさせていなかった。
サンジはローがいるだろう後ろへと目を向ける。同時に、それまでそこに立っていた黒いコートを纏う長身が、ゆらりと頽れた。
「ロー?」
ローは大太刀を支えに甲板に膝をついて蹲った。大太刀を握る手は震え、丸められた背は荒い呼吸で大きく上下している。帽子により伏せられた表情を見ることは叶わないが、体調を崩しているのは一目瞭然だ。
先ほどまで静かに敵船の様子を伺っているように見えたのだが、どうやらそれはやせ我慢だったようだ。
サンジは少し驚く。自船の男共は皆、病とは無縁だった。故に、七武海としてその名を連ねたローが病に倒れるとは思わなかった。この男の強さは短い間とはいえ共に戦ってきたことでよく知っている。ルフィやゾロと並ぶ強さを持つ彼が、病ひとつでこうして蹲ることになるとは思わなかったのだ。
(まったく、うちではウソップすら風邪知らずだってのに)
なんて自船クルーの異常性を少し誇りながら、サンジはフォローをするべくローの方へと足を向ける。
だが、ローの変化に気づいたのは敵も同じだった。
「んん? 随分と苦しそうにしているじゃねえか」
自分の能力が通じる数少ない人物を見つけ、ようやく優越を取り戻した男は、自船の甲板を蹴って跳ぶ。真っ直ぐローに向かう男を目にしたサンジは表情を険しくし、同時に立ちはだかるべく走った。だが、そのサンジの前に長い棍棒が振り下ろされる。男の仲間がサンジを阻んだのだ。
「クッソ……」
新世界の海賊を前に無防備に背を向けてローの元へ向かうことはできない。それでも気になってローへと視線を向ける。未だ蹲ったままで動く気配がない。焦るサンジに、敵は容赦なく隙をついてくる。ローの元へ向かえない。
「ロー‼︎」
サンジの声に、ルフィとゾロ、ブルックが視線を向ける。だが彼らの位置はサンジよりも遠い。
「え、うそ、トラ男さん!?」
「トラ男!?」
状況を理解したブルック、ルフィからも驚愕の声が上がる。彼らもローが抵抗できない状況に陥っていたなんて気づかなかったのだ。普段のその強さを知っているが故の驚きであった。
周囲の敵は元七武海の一人を打ち取れるだろうその瞬間を前に自ずと口角が上がる。能力者の男はナイフを手にし、ローの首を狙って真っ直ぐ駆ける。多くの視線がそこに集中した。
その、瞬間
ぶわっ、と、青いサークルが一瞬で広がり、能力者の男とローを包む。
突如発動されたローの能力に男が目を剥く時には、ローはその細身を瞬時に伸ばし、右手で男の胸を突いていた。
ぽーんと音が出そうなほどにあっけなく、能力者の男の背から臓器が飛び出る。ごろりと甲板に落ちたそれは、ドクンドクンとひとりでに鼓動し、その異様さを際立てていた。
「な……!?」
ざわっと、周囲の気配が一転する。勝ち誇っていた場の空気が凍りつく。
すぐに敵の海賊たちは戦意を取り戻そうとしたが、そのわずかな隙に一気にルフィ達が敵をなぎ払った。サンジもまた、進路を遮ってきた敵を海まで蹴り飛ばす。麦わら一味の圧倒的不利だった空気は、その一瞬で逆転した。
動揺の隙を突かれ、更なる不利へと陥った敵がしり込む間にサンジはローへと駆ける。甲板に転がる心臓を前に減速し、ふぅ、と息を吐いた。
全く、恐ろしい能力だ。
心臓の傍で前向きに倒れ伏した能力者の男は完全に意識を失っているようだ。それでも、生きている。シーザーのときと同じように。その心臓を拾い上げる。これを人質に能力を解除させることができるだろう。
便利な能力だ。そして他人の臓器をいともたやすくポロリと外へ放出させる能力というのは、見栄え的にも本当に……何とも恐ろしいもんだな、とサンジは苦笑する。
「ったく、ひやひやさせやがって」
要らぬ心配だったなと、同盟相手の力量に舌を巻く。少し気恥ずかしかった。
歩み寄るサンジを前にローは一度立ち上がろうとするが、その体はすぐにゆらりと揺れて崩れた。その光景にサンジは安心から少し浮ついた心をすぐに沈ませる。
「おい、大丈夫か?」
先ほどよりも大きく体勢を崩し、ほぼ床に伏してしまったローにサンジは表情を曇らせる。荒い息に大きく背を上下させ、時に痙攣すら起こしている。早くチョッパーに診せた方がいいだろうと、サンジが屈みながらローの背に手を伸ばす。だが、
「近づくな…っ!」
その声に、サンジはわずかに体を震わせ、停止する。
ローの声は弱々しかったが、拒絶は強く、殺気すら感じるものだった。
何を意地張っているんだとも思ったが、あまりに必死なその拒絶にサンジはその言葉を飲み込む。今のローが、張り詰めすぎた弦のように見えたのだ。下手に踏み込めば、ぷつりと切れてしまいそうな程に張り詰められた弦に。
「お前、大丈夫か? どうしたんだよ」
困惑したサンジはひとまず屈みかけた体を起こして周囲を警戒しながらもローを見下ろす。ローは相変わらず顔を伏せたままでサンジの方を見ようとしない。倒れた胴体を何とか起こすのに必死なその姿に、手を貸してやりたいとサンジは思うが、ローの発する威圧がそれを許してくれない。
「おい……」
「……問題ねぇ……黒足屋、部屋をひとつ、借りたい」
切れ切れになる声で言われ、サンジは顔をしかめる。その姿で問題ないなどとよく言えたものだ。
「あぁ? 部屋もクソも、とりあえず重病人は全員医務室へ……」
「おれは、……自分で治せる……」
サンジの言葉を遮るように、ローはそう言い切る。
「一人に、してくれ……誰も、近づくな……!」
「ロー……?」
俯いたまま目線も合わさず、ローはそれだけ言うとROOMを展開し、その場から消えてしまった。
ゴトン、とローの代わりにその場に落ちた大きな荷物を、サンジは困惑しながら見ることしかできなかった。
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